ドナルド・キーン年譜 以降

(注)年譜作成にあたっては、『ドナルド・キーン著作集 別巻 補遺:日本を訳す/書誌』(新潮社、2020年2月)及び『別冊太陽 日本のこころ254 ドナルド・キーン 日本の伝統文化を想う』(平凡社、2017年9月)を適宜引用した。また多くの方々に貴重な情報を提供いただくなど、多大なご協力をいただいたことに、心より感謝する。未確定の情報については「?」で示しており、今後調査を進めていく予定である。以下の年譜は、2023年(令和5年)4月5日版である。

2020(令和2)年 1月8日、「ドナルド・キーンの一周忌と記念財団設立について」記者会見(場所:北区中央図書館3Fホール)。
1月22日、ジャニーン・バイチマンが追悼講演 ‘Walls Melt Away: Donald Keene as a Teacher and Friend’ を講演。(場所:The Foreign Correspondent’s Club of Japan)
2月10日、『日本人の戦争 作家の日記を読む』(文春学藝ライブラリー歴史37)角地幸男訳、文藝春秋から刊行。
2月24日、新宿・紀伊國屋ホールにて一周忌シンポジウム。平野啓一郎とロバート・キャンベルが公開対談(「ドナルド・キーンとは何者であったのか」)。『黄犬(キーン)交遊録』岩波書店刊。
2月24日、『日本文学を読む・日本の面影』新潮選書、新潮社刊。
『ドナルド・キーン著作集 別巻 補遺:日本を訳す/書誌』新潮社刊。
2月25日、『日本の文学』(吉田健一訳、改版、中公文庫)が中央公論新社から刊行。
3月1日発行の『和樂』(4・5月号/20巻2号)に「2月24日の一周忌を機に、今、新たに考える 私たちは、ドナルド・キーン先生のことばを忘れない」(pp.142-143)が掲載される。
3月1日、『三島由紀夫を巡る旅 悼友紀行』徳岡孝夫共著、新潮文庫、新潮社刊行。
5月18日、一般財団法人ドナルド・キーン記念財団設立。
6月1日発行の『家庭画報』(7月号/63巻7号)内の「決定版 春夏秋冬雄大な景色を旅する 日本の絶景遺産PART3 外国人著述社が愛する〝次世代に伝えたい風景〟」に「広島県・鞆の浦 歴史ある港町と瀬戸内海の絶景」(pp.80-81)が掲載。
7月6日、スペインの学術誌 Mirai. Estudios Japoneses(Vol. 4 )に、サラマンカ大学での講演「世界における日本文学」(2002年3月開催)の原稿が掲載される。
10月5日発行の『明日の友』248号に、「ドナルド・キーンさんの世界」と題して、黒田杏子とキーン誠己の「往復書簡」が掲載される。
11月17日から、北区立中央図書館にて展覧会「ドナルド・キーンと三島由紀夫―三島没後50年によせて―」(主催:一般財団法人ドナルド・キーン記念財団、共催:東京都北区・東京都北区教育委員会)が開催される(12月28日まで)。
11月27日、上智大学名誉教授・澤田壽夫の妻・明子から、ジョン・ルーサー・ロング(John Luther Long)の『MADAME BUTTFLY』が返却される(1960年5月28日に澤田壽夫へ進呈した)。
11月23日、14:00~ドナルド・キーン記念財団設立記念講演会にて、キーン誠己が「父ドナルド・キーンと “親友” 三島由紀夫」を講演(司会:中澤雄大、場所:北区立中央図書館 3階ホール)。約40名が参加。
12月1・11日合併号『新美術新聞』(1554号)に、「(一財)ドナルド・キーン記念財団5月設立 「ドナルド・キーンと三島由紀夫」展 北区立中央図書館で開催中12・28まで」と題し、財団・展覧会について紹介する記事が掲載される。
12月5日、14:00~ドナルド・キーン記念財団設立記念スライド&トーク「17年の三島との友情の軌跡―父の思い出とともに」にて、キーン誠己が解説を務める。(場所:北区立中央図書館 3階ホール)。約40名が参加。
12月10日発行の『件』36号に、「ドナルド・キーンさんの世界」と題して、黒田杏子とキーン誠己の往復書簡が掲載される(初出:『明日の友』248号、2020年10月)。
12月14日発売の、『俳句αあるふぁ』178号(2021年1月14日号)に、特集「ドナルド・キーンを語る」(森忠彦「キーンさんの遺言」・毬矢まりえ「ドナルド・キーンと源氏物語」・編集部「日本文学を世界に紹介」)が掲載される。なお、同雑誌は第4回ドナルド・キーン賞についての記事も掲載。
12月18日、14:00~ドナルド・キーン記念財団設立記念スライド&トーク「17年の三島との友情の軌跡―父の思い出とともに」にて、キーン誠己が解説を務める。(場所:北区立中央図書館 3階ホール)。約40名が参加。
2021(令和3)年 1月15日発行の、『別冊太陽 日本のこころ285 渋沢栄一 天命を楽しんで事を成す』(平凡社)に、キーン誠己「『航西日記』とドナルド・キーン」が掲載される。
1月20日発行の、中学校道徳科教科書『新・中学生の道徳 明日への扉1』(学研教育みらい)に、「日本の心と技」と題しドナルド・キーンが紹介される。
2月24日、北嶋藤鄕『日本における ドナルド・キーン書誌 ドナルド・キーンをめぐる人びと』(レッドペアプレス)刊行。
2月25日発行の『週刊新潮』(66巻9号)の「特別記念ワイド 65年目の証言者―最終回―」に、「米国で日本ブーム 「ドナルド・キーン」養子が語る「父が訳した『斜陽』の魅惑」」が掲載される。
3月1日発行の『枻』(九巻三号)に、キーン誠己「ドナルド・キーンとその記念財団について」が掲載される。
4月5日、『東京新聞』にてキーン誠己「ドナルド・キーンが遺した「日本を寿ぐ」」連載開始。
2022(令和4)年

1月8日、ドナルド・キーン記念財団のホームページが公開される。
2月10日、「『ニューヨーク・タイムズ』のドナルド・キーン」(角地幸男訳、中央公論新社)刊行。
2月19日-3月7日、草加市中央図書館(3階展示ギャラリー)にて「ドナルド・キーン先生と草加展」開催。
2月23日、14:00~北区飛鳥山博物館講堂にて角地幸男、キーン誠己による「映像&トーク ドナルド・キーン文学散歩―北区・渋沢・荷風を語る―」開催(主催:一般財団法人ドナルド・キーン記念財団、共催:東京都北区・東京都北区教育委員会、定員70名)。
3月1日刊行の、『藍生』(33巻3号)に「特集 キーン先生に導かれて」(内容:毬矢まりえ「ドナルド・キーン先生に導かれて」、毬矢まりえ・森山惠「訳者あとがき」『源氏物語 A・ウェイリー版』第4巻(左右社))と、キーン誠己「ドナルド・キーン記念財団便りⅢ」が掲載される。
3月刊行の、『能: 京都観世会館会報誌』(京都観世会、766号)に「能を観る人たち」が再掲される(1度目は1959年8月刊行『能 NOH』15号の巻頭に掲載)。
4月1日-12月25日、ドナルド・キーン・センター柏崎にて、ドナルド・キーン生誕百年記念特別企画展「写真で綴るドナルド・キーンのあゆみ 思い出の一枚、私の一言」開催(主催:公益財団法人ブルボン吉田記念財団)。
4月6日、『日本文学のなかへ』(文春学藝ライブラリー)刊行。
4月27日、「シリーズ企画第1回 ドナルド・キーン生誕100年記念―書斎(自宅)訪問。北区西ヶ原周辺のゆかりの地とイタリア料理ー」(毎日新聞旅行)開催。
5月23日、横浜ロータリークラブにて、キーン誠己が「父ドナルド・キーンと私」講演。
5月28日-7月24日、県立神奈川近代文学館にて特別展「生誕100年ドナルド・キーン展―日本文化へのひとすじの道 A life-long pursuit of Japanese Culture」開催(主催:県立神奈川近代文学館・公益財団法人神奈川文学振興会、特別協力:一般財団法人ドナルド・キーン記念財団)。
6月2日、「シリーズ企画第2回 ドナルド・キーン生誕100年記念―書斎(自宅)訪問。北区西ヶ原周辺のゆかりの地とオリエント・カフェにて洋食ー」(毎日新聞旅行)開催。また、同日発売の『週刊新潮』(67巻22号)に「生誕100年 日本を愛した文学者」掲載。
6月4日、13:30~県立神奈川近代文学館にて、俳人・毬矢まりえ、詩人・森山恵による講演会「世界文学としての『源氏物語』―ドナルド・キーンの運命を変えたアーサー・ウェイリー訳」開催。
6月5日刊行の『學鐙』(119巻2号)に、黒田杏子「人に出会う 人に学ぶ(1)―そのまごころに導かれて」掲載。
6月6日刊行の『すばる』(44巻7号)に、解説・キーン誠己「ドナルド・キーン生誕百年 友への手紙」、野崎歓のロングエッセイ「友情の人ドナルド・キーン」掲載。
6月10日発行の『件 kudan』(39号)に、キーン誠己「ドナルド・キーン生誕100年に関連する活動」掲載。
6月17-27日、草加市文化会館内の「漸草庵 百代の過客」にて、「キーン先生と草加のゆかり展 Exhibition on Donald Keene’s bonds with Soka City」開催(主催:公益財団法人草加市文化協会)。
6月18日、14:00~県立神奈川近代文学館にて、角地幸男、キーン誠己による対談「それぞれの交遊―ドナルド・キーンを語る」開催。
6月24日刊行の『週刊朝日』(127巻28号)に、「日本文学研究者 ドナルド・キーンさん生誕100年 息子・誠己さんが語る〝普段着の父〟」(菊地武顕 )掲載。
6月25日、14:00~県立神奈川近代文学館にて、平野啓一郎の講演会「キーンさんの思い出」開催。
7月1日刊行の、『藍生』(33巻7号)にキーン誠己「ドナルド・キーン記念財団便りⅦ」が掲載される。
7月5日、「シリーズ企画第3回 ドナルド・キーン生誕100年記念―神奈川近代文学館・特別展「日本文化へのひとすじの道」とスカンジナビア料理」(毎日新聞旅行)開催。
7月8-9日、13:30~県立神奈川近代文学館にて、「文芸映画を観る会」が開催され、谷崎潤一郎「細雪」(新東宝、1950年)上映。
7月10日、毬矢まりえ『ドナルド・キーンと俳句』(白水社)刊行。
7月12日、13:00~毎日文化センター1日特別講座「ドナルド・キーン生誕100年記念 キーン誠己「父ドナルド・キーンを語る」」開催(聞き手:毎日新聞社元編集委員・森忠彦、場所:毎日ホール)。
7月16日-10月10日、軽井沢高原文庫にて夏季特別展「生誕100年ドナルド・キーン展―軽井沢と日本語の美 Karuizawa and the Beauty of the Japanese Language」開催(主催:軽井沢高原文庫、特別協力:一般財団法人ドナルド・キーン記念財団、協力:東京都北区中央図書)。
7月30日、「奥の細道サミットin草加―HAIKUは世界語―」(場所:アコスホール(アコス南館7階))にて、市内中学生とキーン誠己による「おくのほそ道スペシャルセッション―群読と三味線弾き語り―」、黒田杏子・長谷川櫂・井上康明・アーサー・ビナードによる「ドナルド・キーン生誕100年記念『おくのほそ道』スペシャルトーク」開催。
8月6日-10月2日、京都文化博物館(2階展示室 「京の至宝と文化」)にて「ドナルド・キーン生誕100年記念 ドナルド・キーンと画家・井澤元一」展開催。
8月27日、14:00~高原の文学サロンにて、講師・角地幸男、キーン誠己による「トーク&演奏♪―ドナルド・キーンを語る」開催(場所:軽井沢高原文庫中庭)。
9月10日、14:00~高原文庫の会にて、浅田次郎が「ドナルド・キーンさんの思い出」講演(場所:軽井沢高原文庫中庭)。
9月13‐14日、「シリーズ企画第5回 ドナルド・キーン生誕100年記念―「キーンさんが愛した京都」(山極壽一氏×キーン誠己氏対談)京都ゆかりの地泉涌寺・龍安寺・無賓主庵を巡る旅2日間」(毎日新聞旅行)開催。14日の13:30〜15:30には、京都文化博物館(別館ホール)で古典の日推進委員会街かど古典カフェ「キーンさんが愛した京都」を開催。総合地球環境学研究所所長・前京都大学総長の山極壽一が講演(「キーンさんが愛した日本の文化と情緒」)し、山極壽一とキーン誠己(聞き手:(古典の日推進委員会アドバイザー・山本壯太)が対談した(「キーンさん、思い出話」)。
9月24日、13:00~文学散歩「ドナルド・キーン山荘を訪ねる」開催。1965年から暮らした軽井沢山荘を見学(定員13名)。
9月29日、早稲田大学小野記念講堂にて、米ポートランド州立大学のローレンス・コミンズ名誉教授や留学生、卒業生らによる英語歌舞伎「鰯売恋曳網」上演。

以降