日々、ドナルド・キーンとともに

ドナルド・キーンへの作家たちの手紙を読む(12月8日)

2023.2.3 / 

昨年暮れ12月5日から10日までニューヨークに滞在したことは、既に書かせていただきました。

ニューヨークでの一番目の目的は、コロンビア大学のC.V Starr Library(父は東亜図書館と言っていました)にある父が寄贈した作家たちの手紙、つまり作家たちが父に宛てた手紙約1000通近くを読むことでした。何通読んだか、たぶん200通くらいでしょう。本当は父と一緒に来て説明を聴きながら読みたかったのですが、ついにかないませんでした。

父の亡くなった年2019年9月と12月に計四日間来ましたから(その後パンデミックで渡米できませんでした)、たぶん全部で400通くらい読んだかもしれません。

今回も地下の特別室にこもって一日に2時間から4時間、6日間通いました。川端、三島、谷崎、大江、安部、司馬、小田らの父への書簡。そして意外と多く残っていて、思った以上に親しかったと分かったのは北杜夫と辻邦夫でした。川端、三島、谷崎、大江、安部、司馬については2019年に読み終わっていましたが、今回新たに注目したのは小田実、北杜夫、辻邦夫らでした。

またある作家夫人が、ご主人の亡くなられた後父に宛てた手紙は、涙なしでは読むことができませんでした。