ハワイ滞在四日目は盛りだくさんでしたので、この日の三つ目のご報告です。
ハワイ大学マノア校図書館の後は、ライブラリアンの中村充孝さんにお聞きした、いわゆるPunch Bowlに行きました。皆さんはPunch Bowlておっしゃいますが、それは通称です。
正式名称は、National Memorial Cemetery of the Pacificで、国立太平洋記念墓地と翻訳されているようです。この墓地のある地形が、かつての火山活動によって鉢上になっているのでPunch Bowlと呼ばれていると思われます。
National Memorial Cemetery of the Pacific – Wikipedia
とても観光客が来るとは思えないところですが、結果的に二回行ったのですが行ってよかったと思いました。
約53,000人の退役軍人(およびその家族)が眠る場所である。国家歴史登録財に指定されているこの記念碑は、アメリカ軍の犠牲と功績を称え、真珠湾攻撃で亡くなった兵士を含む20世紀の戦争の兵士を記念して建てられている。第一次大戦、第二次大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争などの犠牲者、退役軍人であるが、ざっとみたところハワイの白人や日系人のお名前が多かったと思うが正確にはよく分かりません。
しかし間違いなく、少なくともハワイの日系二世の父の戦友、数人はここに眠っている。
墓地に森さんの運転する自動車で入った時、ゴルフ場に間違えて紛れ込んだのかと勘違いしてしまった。
壁に埋め込まれたプレート、地面にも同じようなプレート、また斜面にも、これらが全てひとりひとりの墓標である。ほとんどが戦争の犠牲者であろう。
小高い丘の一番上まで行くとホノルルの街が一望に見渡せた。
私は2012年に沖縄で父ドナルド・キーンとともに見た、「平和の礎(いしじ)」のことを思いだした。罪もなくして命を落とした沖縄人のお名前、戦死者のお名前、日本人もアメリカ人も、ひとりひとりが刻まれている。
父はよく、「人間にとって戦争程愚かで醜く、悲しいものはない」と言っていた。
ドナルド・キーンの写真は、2012年12月13日、沖縄の「平和の礎」の前に立つ父です。

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